登山からサプライチェーンを学んでいる

趣味で登山を始めて3年になる。2ヶ月~3ヶ月に1度のペースで、東京から日帰りで行ける山に出かけている。もともと身体を動かすことが好きだったが、友人の誘いがきっかけで始めた。

登山開始が7:00ごろ。それに間に合う様に自宅を4:00~5:00頃に出発する。ロープや鎖、梯子、大岩、急登、沢、尾根伝いなど変化に富んだコースが好きだ。

これまで登った山を挙げてみよう。登山が趣味の方は殆どの山を登った経験があると思うが、どうだろうか。
・瑞牆山(みずがきやま): お気に入り
・燕岳(つばくろだけ): 頂上は白い砂浜、別世界で綺麗だった
・三方分山(さんぽうぶんざん)
・毛無山(けなしやま): お気に入り
・乾徳山(けんとくさん): お気にいり
・三頭山(さんとうさん)
・十二ヶ岳(じゅにがたけ): お気に入り
・塔ノ岳(とうのだけ): お気に入り
・滝子山(たきこやま): お気にいり
・大山(おおやま)
・高尾山(たかおさん): 最初に登った山
・日向山(ひなたやま): この頂上も別世界
・檜鯔丸(ひのきぼらまる): お気に入り
・金峰山(きんぽうざん)
・岩殿山(いわとのやま): 富士山が目の前に見える
・鍋割山(なべわりやま): お気に入り(鍋焼きうどんが美味しかった)
・北横岳(きたよこだけ)

まだまだあると思うが、今すぐには思い出せない。気に入った山は再度チャレンジする。登山の魅力は人それぞれだと思うが、私の場合は、頂上に到達した時と下山した後に味わう“達成感”だ。機会があれば、登山談義に花を咲かせたい。

一方、まだ初心者の部類に入るためか、毎回、「反省と学習」の繰り返しだ。道に迷って2時間近くロスし、精神的にも肉体的にも大変辛い思いをしたこと、下山途中で足が痛くなり投げだしたい衝動に駆られたとき、激しい風雨にさらされ、寒さと視界の悪さでモチベーションがグット低下してしまったこと、など趣味とはいえ、登山の怖さを少し体験した。

道に迷ったら元の地点に引き返すこと。これが鉄則だ。あちこちを探し回り体力を消耗するのが良くない。つまり、間違った方向に進んでもそこには正解はなく、間違いしか存在しないのだ。ビジネスの世界では、コンセプトが悪いマネジメント手法はブームが去れば、それで終わりだ。時間が経過してもずっと引き継がれる手法は、「優れたコンセプト」の証である。

下山途中で足が痛くなって投げ出しても何の解決にもならない。下山するにはただ1歩前に足を進めるだけだ。つまり、少しずつでも足を前に進めない限り下山できないのだ。ビジネスの世界では、「諦めずに、継続することの大切さ」と共通するものがある。

登山では天候が急変する場合が珍しくない。自然が相手である。出発前に十分な準備が必要だ。それでも困難に直面する場合がある。その時は、忍耐力と判断力が生死を分ける。ビジネスの世界では、「計画段階からPDCAのサイクルを回すこと、リスクマネジメントを実践で活用できる様にしておくこと」に値するだろう。

趣味で始めた登山であるが、学ぶべき点が多い。ビジネスの世界に通じるものがある。

サプライチェーン・マネジメント(SCM)との出会いは、1998年。SCMは、15年の歳月を経てもなお必要とされている。「優れたコンセプト」の証であろう。

特にグローバル化が進展し、大手企業の要請を受けて海外進出をする中堅・中小企業も多い。しかし必ずしも成功を収めている企業ばかりではない。

グローバル市場で地産地消型の事業展開をする企業が求めるSCMを『グローバルSCM』と呼んでいる。今、この『グローバルSCM』が注目を集めている。

本講座『実践 サプライチェーン・マネジメント』では、SCMの基礎知識からSCMの理論的根拠であるTOC(Theory of Constraints: 制約理論)やボトルネック、そして事例研究、最近注目されている『グローバルSCM』、私の研究テーマでもある「製品開発とSCMの連携」など、広範囲に学習していく。

SCMは一過性の手法ではない。いつの時代にも要求される「優れたコンセプト」を持つ経営管理手法である。物流やロジスティクスの延長戦上の概念でもない。在庫削減やコスト削減のための手法でもない。ましてやITツールでもない。経営そのものである。

必ず役立つはずだ。この機会にSCMをマスターしておこう!

以上

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著者・執筆者紹介
原 吉伸
電気通信大学卒。Case Western Reserve Universityシステム工学で修士号。
アーサーD・リトルなど外資系経営コンサルティング会社を経て、2003年企業のコアとなる業務プロセス改革と企業研修を支援するオフィスHaraを設立。日本工業大学技術経営研究科客員教授。
製品開発マネジメントとサプライチェーン・マネジメント(SCM)を専門とし、プロセス設計や意思決定の仕組み作り、ITツールの導入、マネジメント研修などを実施。自動車業界や電機・電子業界、コンピュータ・通信機器業界での経験が豊富。中堅・中小企業に対する支援が多い。

主な著書
「導入 サプライチェーン・マネジメント」 ダイヤモンド社 1999
「高収益革命のデザイン」(共著) ダイヤモンド社 1993
「戦略情報システム」(共著) 講談社 1989

オフィスHara.yma(個人)
中小・中堅企業の経営支援、産学官連携、及び新卒・中堅・幹部社員教育
連絡先 yyhara@nifty.com
開業 2003年6月
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原 吉伸